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女性論についてのフロイトの認識

 投稿者:ヨムヨム  投稿日:2014年 3月18日(火)22時11分25秒
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  フロイトの女性論については疑問を感じるとお話しましたが、それについてフロイト自身の認識が語られている箇所がありますので引用してみます。『続精神分析入門』の第三十三講の結びの文章だそうです。

「我々は女性を、その本質がその性的機能によって規定せられる限りにおいてのみ記述したのであります。この影響はもちろん非常に遠くへ及びますが、しかしわれわれは、一人一人の婦人がその他の場合には人間的存在であるであろうことを忘れは致しません。もしあなた方が女性的性質に関してより多くのことを知りたいと思われますならば、ご自身の人生経験にお尋ねください。あるいは、詩人にお問い合わせになってください。あるいは、学問がより深いかつより善い関連のある情報をあなた方に提供しうるまで、どうかお待ちになってください。」

フロイトとしては自分が学説として主張した部分に関しては正しいものだと認識していたけれど、それが女性論についての唯一の絶対的で完璧なものではないということも同時に認識しているように見えますね。フロイトが学説として語った女性論が根拠とされて、その後の女性論に誤った歪みがかかって負の影響を残したというような観点もおそらく充分にありうるものかと思います。ただ同時に、それが完全に間違ったものであったと仮定したにしても、哲学的あるいは科学的もしくは思想的な論考というものは、先人が自らの及ぶ範囲の能力と知見でもって緻密に思索した結果を、次の世代の者が吟味し、取捨選択し、あるいは修正したり、洗練することによって、より確からしい、まっとうな認識へと深化、発展して行きます。そのため私としては、フロイト派よりもユング派の理論に納得しやすいのですが、ユング派とは考え方の異なる部分があるとはいえ、フロイトやアドラーの理論を前提としなければ(それを土台として影響を受けた)ユングの理論もあり得なかったという意味で、フロイトやアドラーの仕事の価値そのものを否定的に捉えるのは難しく感じています。もちろん功罪両面があるとは思いますが。
 
 
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